
知っておきたい「遺族ケア」で配慮すべきこと
日本で初めての『遺族ケアガイドライン』が刊行されている。専門医を主な読者に想定した内容だが、「遺族に対して慎みたい言葉」など、患者遺族をサポートする機会の多い一般看護職にも役立つことが盛り込まれている。是非読んでおきたい一冊として紹介する。
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日本で初めての『遺族ケアガイドライン』が刊行されている。専門医を主な読者に想定した内容だが、「遺族に対して慎みたい言葉」など、患者遺族をサポートする機会の多い一般看護職にも役立つことが盛り込まれている。是非読んでおきたい一冊として紹介する。
国立がん研究センターが発表した調査結果にがっかりした方は少なくないだろう。終末期の療養場所や蘇生処置について患者と医師との話し合い、いわゆる人生会議がもたれた割合のあまりの低さにだ。折しも横浜市は、人生会議啓発のための短編ドラマを制作している。その紹介を。
がんで死亡した患者の遺族調査で、終末期の過ごし方に関する患者と医師の話し合い、つまりACPが行われたのは約35%にとどまるとの結果が公表された。さらなる普及が望まれるが、そのためにできることとしてACP相談員の友人と話し合ったことを紹介する。
治療やケアのあり方がその人の生死を左右する倫理的課題について、患者サイドと医療者サイドが話し合い意思決定するACPなどでは、参加者個々の立場や価値観の違いから、なかなか合意点を見いだせないことがあると聞く。その解決法として、臨床倫理4分割法の活用を提案する。
トイレットペーパーやポビドンヨードのうがい薬等々、コロナ禍で人々が情報に振り回される騒動が続いている。健康や医療に関する情報リテラシーについては、意思決定支援の場でも課題となることが多いと聞く。高めるには医療者サイドからの正しい情報提供が必須なのだが……。
日本医師会がACPの概念を盛り込んで改定した「人生の最終段階における医療・ケアに関するガイドライン」を公表。「ACPの重要性は終末期に限らないから」と「終末期」の表現は改められた。看取りが在宅なとでも行われていることへの配慮もあり、新しい内容になっている。
新型コロナ感染症(COVID-19)は入院患者から家族や大切な人との面会の機会を奪い、特に終末期患者には「このままもう会えないかもしれない」不安を与えている。そこで立ち上がった全国の緩和ケア医の有志による「テレビ電話面会」の普及に向けた活動を紹介する。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の患者が急増するのに伴い、重症化した患者の治療に欠かせない人工呼吸器の装着などをめぐり、事前に患者の意思を確認しておくこと、つまりアドバンス・ケア・プランニングの重要性が指摘されている。その意思決定支援について書いてみた。
患者に提供する医療やケアはすべて、患者本人の意思決定を基本に行うとする倫理原則を遵守しようにも、患者が意思決定できない状態にあることは珍しくない。その際は家族等の力を借りて、本人の意思を推定し、その推定意思を尊重することになる。その方法についてまとめてみた。
日常のケア場面で意思決定支援が求められることは少なくない。その際、患者の意思を最優先すべきだが、患者の選択に倫理的問題を感じてジレンマに陥ることがある。だが、ときにそれは自分の価値観との違いに起因することもあり、第三者の意見を求めてみることが大切だ。
ACPの対象で圧倒的に多いのは高齢者だ。高齢者の医療・ケアを専門領域とする日本老年医学会は、先に「ACP推進に関する提言」と併せ、提言に沿った実践例を集めた「ACP事例集」を発表。そこにはよく遭遇しそうな10事例が紹介されている。
患者の意思にできるだけ沿った医療を実現し患者の尊厳を守りたいと、「意思決定支援」の取り組みが進んでいる。「人生会議」はその代表だが、「医師にすべておまかせしたい」と話す患者にも、自己決定を促し意思決定支援を行うべきか。難題だか考えておきたい課題では……。
在宅での穏やかな死を望む声に応えるべく、国は一昨年、看護師の補助の基、医師が遠隔で死亡診断を行うガイドラインを策定するなど、体制整備を進めてきた。多くの看護師がその補助行為を行うための研修を修了しているのだが、全国で1件も実施されていない。その理由を探った。
看取った患者のその後のケアは、「死後の処置」から「エンゼルケア」へと表現は変わったが、その内容はどう変わっているのか。葬儀社もエンゼルケアを提供する時代にあって、看護師によるエンゼルケアは、遺族と看護師双方のグリーフケアにつながるものであってほしい。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)では、シェアード・ディシジョン・メイキングに基づく対話の重要性が強調される。さてシェアード・ディシジョン・メイキングとはどのような意思決定を言うのか、たとえばインフォームド・コンセントによる意思決定とはどう違うのか。