
看護師が考える「その人らしさ」とは?
看護・介護領域において「その人らしさ」ということばが「よいケア」のキャッチフレーズのように使われている。その言葉が真に意味するところを探ってみた。
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看護・介護領域において「その人らしさ」ということばが「よいケア」のキャッチフレーズのように使われている。その言葉が真に意味するところを探ってみた。
「その人らしさ」を知ることはよい看護の基本とされる。が、どうすれば「その人らしさ」を見出せるのかが明確になっていない。そこで改めて考え、その人がこだわっていることに注目してみるのが、現実的な方法と思うに至った。では、こだわりに気づくには……。
「認知症スケール」の開発者で、認知症医療の第一人者である長谷川和夫医師が、自らも認知症であることを公表して2年。この間の認知症体験が1冊の本に。「周囲が思うほど自分は変わっていない」から、認知症者は「何もわからなくなっている人」ではないとアピールしている。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の取り組みがスタートして5年だが、思ったほどは普及していない。いきなり「もしものとき」の話をすることに原因があるのではないかとの考え、ACPのそもそもの目的に立ち返ってみて気づいたことを書いてみた。
動脈硬化や高血圧など生活習慣病予防の食事・生活指導に「患者の嗜好品」を取り入れる動きが出ている。たとえば「高カカオチョコレート」だ。嗜好品外来の開設に学び、看護にも、患者が「できること」として嗜好品への視点の大切さを伝えたい。
地域ケアチームと連携していく際の共通語として「国際生活機能分類」、通称「ICF」の理解が欠かせなくない。健康状態からもたらされる生活機能の状態のことだが、このICFの視点は、看護が大事にしている「その人らしさ」への視点と一致している。