看護師の「バーンアウト」を防ぎたい!!

セルフケア

バーンアウト(燃えつき)の
リスクが高い看護師

東京近郊の総合病院で二交代シフトの勤務についている看護師のSさんと、ある研究会の会場で偶然再会しました。半年ぶりの再会ですか、彼女の疲れた表情が気になりました。

会が始まるまでに時間があったので、「少し話さない?」と誘い、近くのソファーに腰かけて、「例の研究は順調に進んでいますか?」と彼女年来の関心事に水を向けてみました。

彼女は、認知症の診断の有無にかかわらず認知機能の低下がみられる高齢患者とのコミュニケーションをテーマに、根気強い研究を続けています。

半年前に話を聞かせてもらったときは、福祉領域の仲間たちと顔の表情と意思疎通の関係について研究していて、おもしろい結果が出そうだと、瞳を輝かせながら話してくれました。

いずれ認知症看護認定看護師にも挑戦したい、とも言っていたのですが……。

この日彼女から返ってきたのは、「最近は日常業務に追われて研究どころではない状態なんです。私だけでなく、病棟の看護師みんなが、心身ともに疲れ果ててしまっていて……」と、なんとも残念な、そして大変気になる言葉を口にしたのでした。

バーンアウト予防に
患者をケアするように自らもケアを

以前見られた覇気(はき)がすっかり失われている彼女の表情を見ながら、かつて南裕子先生が話しておられたことを思い出していました。

私が医療現場で取材を始めてすぐの頃のことです。

当時の南先生は、聖路加看護大学で教鞭をとっておられました。

「オレムのセルフケア理論」をテーマに2時間ほどのインタビュー取材を終えて立ち去ろうとする私に、先生はこんな話をしてくれたのです。

「看護はご承知のように、精神的にも肉体的にもとてもきつい仕事で、真面目に取り組めば取り組むほど疲労困憊(こんぱい)します。だから看護師には心身ともにセルフケア、つまり自分をケアするということがとても大事で、それを怠っていると疲れ果てて燃えつきてしまう。いわゆるバーンアウトですよね」

少しの間の後、こう続けたのでした。

「だから折りに触れて看護師にそのことをしっかり伝えていただきたい。患者をケアするように自分自身もきちんとケアするように、特にメンタルヘルスは大事だと――」

S看護師は、私には、まさに南先生ご指摘のバーンアウト寸前の状態のように映り、ほおっておけない気持ちになりました。

バーンアウトを招くストレスは
深い眠りで解消を

バーンアウトを防ぐには、「疲れ」や「ストレス」から解放されることが不可欠です。

そのための方法は多々ありますが、まずは睡眠、それも深い眠りをとることです。

睡眠には、休息、つまり脳や身体を休ませるだけではなく、その日フル稼働して消耗した全身の細胞をメンテナンスしてリフレッシュさせ、翌日の活動に備える役割もあります。

そこで睡眠不足にならないようにと、とかく私たちは何時間眠るかということをとても気にします。

しかし最近は、睡眠は時間ではなく眠りの質が大事だということが盛んに言われるようになっています。

つまり、仮に短時間の睡眠であっても、ぐっすり眠る深い眠りであれば十分な休息がとれて元気を回復できるというわけです。

日中睡魔に襲われたりすると、つい「睡眠時間が足りないから寝不足なの」となりがちだ。しかし、実は睡眠は「何時間眠るか」以上に「質の良い眠り」、つまり熟睡できているかどうかが重要だ。では、眠りの質を高めるにはどうしたらいいのか、という話をまとめた。

自分の睡眠パターンにあった対応を

そんなことを考えながら、疲れ切った表情のS看護師に、よく眠れているのかと聞いたところ、「夜勤もあって体内時計は狂いがちだし睡眠時間も短いから、あまりよく眠れていない気がする」と、はっきりしない反応が返ってきました。

この様子に、以前、精神科医に睡眠対策について取材した際に、「自分の睡眠パターンを知ったうえで、対策を考えた方がいい」と話していたことを思い出しました。

幸い最近は、進化しているウェアラブル、つまり身に着けられる端末としての多機能付きスマートウォッチを活用すれば、睡眠状態を自らモニタリングできるようになっています。

この、睡眠アプリ付きのスマートウォッチは現在、各種売り出されています。

そのなかには眠っているか、寝返りを打っているか、程度のことしか見ることができないものもありますが、多くは、睡眠中の眠りの状態が「覚醒」「レム睡眠」「浅い睡眠」「深い睡眠」の4ステージに分けて、視覚的に表示されるようになっています。

表示される睡眠パターンから、眠りの状態を読みとり、そのうえでぐっすり深く眠る工夫をしてみてはどうかと、彼女には話をしてみました。

日中の睡眠には
ホワイトノイズで防音対策を

眠りの質を高めるには、睡眠中の身体を支えてくれる寝具選びが大切になってきます。

また、寝室の環境としては、睡眠を妨げる光や騒音対策も必須です。

この騒音対策として、看護師さんのように日中に睡眠をとることを余儀なくされる交代制勤務者の間で、「音のカーテン」と呼ばれるホワイトノイズ マシン の人気が高いと聞きます。

カーテンと言っても防音カーテンのことではありません。

電車やバスに乗ってその走行音に聴き入っていると、つい睡魔に襲われてウトウトしてしまうことがあります。

あるいは雨音や川のせせらぎを聞いていると、不思議と気持ちが落ち着いてくるという経験もあるのではないでしょうか。

これらの現象は、ホワイトノイズ(白い雑音)効果によるものだそうです。

ホワイトノイズには、音の構造上、周りの音をかき消して集中力を高めてくれる効果があるとのこと。このホワイトノイズによる集中力の高まりが、雑念を払いのけて寝つきをよくし、深い眠りへと導いてくれるくれるというのが「音のカーテン」の正体です。

睡眠の質を高める効果が期待できる
機能性表示食品

また、ぐっすり眠れない日が続くと、どうしても睡眠薬に頼りがちです。

実際、常用とまではいかないものの睡眠薬をよく使う看護師さんもいるようですが、睡眠薬の使用には、習慣性や依存性という問題が避けられません。

かといって、睡眠薬代わりの寝酒もすすめられません。

そこで,睡眠薬に匹敵する効果が期待できるとされる機能性表示食品の使用を考えてはみるものの、種類の多さから選択に迷っている看護師さんも少なくないと聞きます。

S看護師が話しているように、看護師さんは仕事の性質上精神的ストレスが多いことは言うまでもないでしょう。

加えて交代制勤務に就いていれば、体内時計が狂いがちとなり、ためにも、睡眠の質も落ちてしまうという課題を抱えている方が多いのではないでしょうか。

睡眠にまつわるこの課題に効果が期待できるからだ想い ピースナイトが、日本人の食生活に伝統的に欠かせない醤油でお馴染みのキッコーマンから、売り出されています。

GABA(ギャバ)のリラックス効果も活用を

このピースナイトには、睡眠の質を改善して、目覚めた時の疲労感を軽減する効果が期待できる「テアニン」と、精神的ストレスによる気力の低下を緩和する効果が期待できる「GABA(ギャバ)」の二つの成分が、日本で初めて主成分として使われています。

・精神的ストレスから床についてもなかなか寝つけない
・眠りが浅く、睡眠中に何度も目が覚めてしまう
・目覚めはしたものの、朝から気持ちがどんよりしている
といった症状に心当たりのある看護師さんには、是非試してみることをおススメします。

主成分である「テアニン」も「GABA」も休息・睡眠アミノ酸です。

GABAについては、一時的なストレスの緩和と睡眠の質の向上をサポートしてくれるハウスウェルネスフーズ ネルノダ もあります。

機能性表示食品ですから、医薬品としての睡眠薬にありがちな習慣性や依存性を心配することなく、利用できるのではないでしょうか。

寝室に木のぬくもりを

最近は、寝室に木のぬくもりが心身の安らぎをもたらしてくれるとの研究結果も報告されています。詳しくはこちらの記事を読んでみてください。

寝室に木製の家具を置くなどすると、精神的な安らぎが得られ、不眠症状の改善効果が期待できることを実証した研究を紹介する。同時に、改築や引っ越し、リフォームなどをしなくても、木材や木質材料に囲まれた睡眠環境をつくるヒント、また森林浴についても書いてみた。

ストレス対策についてはこちらの記事も参考にしてください。

看護職の労働環境がこの4年で「やや悪化している」とする調査結果が報告されている。心身ともにストレス負荷は大きく、さまざまな対策が提案されているが、ここではストレス耐性を高める効果が期待できるとして注目のGABA(ギャバ)と呼ばれるアミノ酸を紹介する。