ストレスと上手に付き合いメンタル不調を防ぐ

ストレス

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こころの健康づくりに
「こころの情報サイト」活用を

国立精神・神経医療研究センターは7月3日(2023年)、「こころの情報サイト」を開設して、「こころの健康づくり」に役立ててほしいと呼びかけています。

長く続いたコロナ禍による行動制限や感染への不安は私たちのこころに深刻なダメージを与え、ストレスや精神的な悩みによるメンタル面の不調を抱える方が急増しています。ところが、こころの健康や病気についてはあまり知られていないのが現状です。

こうした状況を憂慮して開設されたのが、「こころの情報サイト」です。当サイトでは、こころの病気の予防に重要なストレスとの付き合い方やこころの病気のサインの現れ方、自分でできる予防法、こころの病気に対するサポート体制などを広く一般に知ってもらうことを目的に、専門家らがわかりやすく解説しています。

「こころの病気」予防は
ストレスと上手に付き合うことから

「こころの情報サイト」では、こころの病気を予防するためにまず知ってほしいこととして、「ストレスと上手に付き合うこと」をあげています。

「ストレス」という言葉は、誰もが日常的に使っています。ただ、「ストレスっていったい何?」と聞かれると、答えに窮する方が多いのではないでしょうか。当情報サイトでは、ストレスを「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のこと」と説明しています。

ここで言う「外部からの刺激」には、日常生活で私たちが経験するありとあらゆる「変化」が当てはまります。この「変化」には、天候や騒音などの環境的要因、病気などの身体的要因、悩みなどの心理的要因、仕事が忙しい、職場の人間関係が上手くいかないなどの社会的要因、さらには結婚とか出産、昇進等の喜ばしいライフイベントも含まれます。

ストレスをためすぎないコツを知ろう

ストレスは、大なり小なり誰にもあるものですが、こころの健康を保つうえで大切なのは、そのストレスをためすぎないことです。日常生活の中でストレスをためないコツとして、同情報サイトは以下を勧めています。

  • 自分のストレスサイン(眠れない、怒りっぽくなる、食欲が落ちるなど、ストレスを受けているときに現れる変調)を知っておく
  • バランスのとれた食事、良質の睡眠、適度な運動の習慣を維持する
  • ストレスサインに気づいたらリラックスできる時間をもつ(ゆっくり腹式呼吸をする、ぼんやりと窓の外を眺める、軽くストレッチをする、好きな音楽を聴く)
  • ストレスを感じていると気づいたときは考え方やものの見方を少し変えてみる
  • 困ったときやつらいときは誰か(まずは気軽に話せる人)に話を聞いてもらう
  • 気軽に話せる人に話してみても気が晴れないときは、早めに専門家(医師や公認心理士など)や相談機関(最寄りの精神保健福祉センター*、保健所など)に相談する
*全国の精神保健福祉センターのリストは、厚生労働省のサイトにあります。提示されている番号に電話して、「心配事が重なって気持ちが落ち着かないので話を聞いてほしい」「よく眠れないので眠剤を飲もうかと考えているが……」など、ありのままの気持ちを話してみてください。

こころの病気は
誰でもかかる可能性がある

「こころの情報サイト」では、「ストレスと上手に付き合う」ことに加え、「こころの病気を正しく知る」ことの大切さもアピールしています。

同サイトによれば、平成29年の1年間に国内でこころの病気で通院や入院をした人は約420万人にのぼるとのこと。これは、日本人のおよそ30人に1人の割合になります。生涯を通じての罹患率で言えば、4人に1人がこころの病気を経験しているそうです。

つまり、こころの病気は特別な人がかかる病気ではなく、誰もがかかる可能性のある病気だということです。このことを認識して、自分のこととしてこころの病気をもっと身近に感じてほしい、というのがこのサイトのメッセージでもあるようです。

こころの病気のサインを知って
速やかに治療を受ける

同サイトでは、仮にこころの病気にかかっても、多くの場合、早い時期から適切な治療を受ければ回復しうる病気であることを強調しています。こころの病気もからだの病気同様、できるだけ早く気づき、すみやかに治療を受けることが何より大切だというわけです。

そのためにはこころの病気を正しく知ることから始める必要があるとして、以下の、比較的身近なこころの病気について、「特徴的な症状」と「投薬や入院、リハビリテーションなどの治療法」を詳しく解説しています。

  • 依存症:アルコール・ニコチン・薬物などをやめたくてもやめられないのが特徴
  • うつ病:一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめない
  • 強迫性障害:強い不安やこだわりにより日常生活に支障が出る
  • 摂食障害:食事の量や食べ方など、摂食行動に異常が続く
  • 双極性障害(躁うつ病):「躁状態」と「うつ状態」という極端な状態を繰り返す
  • てんかん:「てんかん発作」を繰り返し起こす脳の病気
  • 統合失調症:こころや考えがまとまりづらくなってしまうために、気分や行動、人間関係などに影響が出る病気で、100人に1人弱にみられる
  • 認知症:認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態
  • パーソナリティ障害:大多数の人とは違う反応や行動をすることで、本人が生きづらさを強く感じて苦しんだり、周囲が困惑する
  • 発達障害(神経発達症):脳の働き方の違いにより、物事のとらえ方や行動パターンに違いが生じ、日常生活に支障がある状態
  • 不安症:差し迫った出来事に対する恐怖や将来への不安が過剰となり、行動や社会生活に支障が生じたり、ときに動悸や呼吸困難などの身体症状を引き起こす
  • PTSD(心的外傷後ストレス障害):生死にかかわる体験をした後に、その記憶がフラッシュバックのように思い出されて不安や緊張が高まったりする状態
  • 不眠症(睡眠障害):「なかなか寝つけない」「途中で何度も目が覚める」「朝極端に早く目が覚めてそのまま寝つけない」などの不眠症状を慢性的に経験して悩む状態

治療中に受けられる医療費の助成や生活支援の情報も

加えて同サイトでは、こころの病気になっても安心して治療に専念できるよう、精神障害者保健福祉手帳の取得方法、医療費の助成制度(高額療養費制度など)、生活支援サービスなど、地域レベルで整備されている生活面のサポート体制についても紹介しています。

こころの不調が気になるときは、このサイトから何かしらのヒントを見つけ、まずは誰かに話してみることをお勧めします。

たとえば死に向き合っている方を日々ケアしているとか、最愛の家族や友人、知人と永遠の別れをしたとかでこころの奥深い部分に生じる悩みについては、臨床宗教師らが全国で開設している「カフェ・デ・モンク」を訪れて話を傾聴してもらうのもいいでしょう。

宗派を超えた僧侶など臨床宗教師をはじめとする宗教者が、こころの奥深いところに生じる悲しみや苦しみにじっと耳を傾けてくれる場所がある。「カフェ・デ・モンク」と呼ばれる移動式喫茶店がそれだ。勧誘を受ける心配がないから、安心して訪れることができる。

あるいは、どうしても眠れずに睡眠薬に頼りたいときは、「スピカフェ」のようなストレスを和らげ、睡眠の質を上げる効果を期待できる機能性表示食品を飲んでみるのもいいのではないでしょうか。医薬品ではなく食品ですから、安心して飲むことができます。

参考資料*¹:国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「こころの情報サイト」

参考資料*²:厚生労働省 全国の精神保健福祉センター