夜勤明けの光対策と食事&睡眠のとり方

光対策

本ページにはプロモーションが含まれています

夜勤明けの帰宅時は
光対策にサングラスを

「夜勤明けの帰宅時は、サングラスを着用して太陽光を浴びすぎないほうがいいと聞いて自分も守るようにしているけれど、本当のところはどうなのかしら」、と友人の看護師さんから尋ねられたことがあります。

ご承知のように、私たちのからだには「体内時計」がセットされています。この体内時計の働きにより、太陽が作り出す昼夜のサイクルに合わせながら、体内のさまざまな機能が活動と休息のリズム、いわゆるサーカディアン・リズムを刻んでいるわけです。

この場合、1日の昼夜サイクルは24時間ですが、体内時計はこれより少しだけ長い、概ね25時間の周期でリズムを刻んでいます。

自然環境の昼夜リズムと体内時計が作り出すサーカディアン・リズムにはほぼ1時間のズレがあるわけですが、私たちは朝の太陽光を浴びて体内時計を前に進めることにより、このズレを日々修正しているのです。

太陽光が体内時計を目覚めさせないように

早い話が、朝の太陽光には体内時計を目覚めさせる効果があるということです。夜勤明けの、これから帰ってひと眠りしようというときに覚醒作用のある太陽光を浴びてしまうと、体内時計が「目を覚ますように」と脳やからだに働きかけてしまいます。

そうならないように、夜勤明けには、サングラスやつばの広い帽子を着用して目に入る太陽光を極力カットし、体内時計を目覚めさせないほうがいいということよね、という解釈で、二人ともひとまず納得したのでした。

体内時計の話とは別に、紫外線が強い時期(5~9月)には、目も日焼けして角膜や結膜にダメージを与えます。このリスクを避けるためにも、紫外線カット(UVカット)付きで色は薄めのサングラスの着用をお勧めします。

夜勤明けの朝食は
体内時計を刺激しない軽食を

太陽光に関しては納得できたところで、すぐさま彼女から、「せっかくサングラスをして家に帰っても、すぐベッドに入るわけではなく、やっぱりお腹が空いているから食事もするわけだけど、この朝食も体内時計に影響するって聞いたことがある……」と、新たな疑問が投げかけられました。

確かに食事、とりわけ朝食は、太陽光同様に、自然の昼夜リズムと体内時計によるサーカディアン・リズムのズレの調整に重要な働きをしています。

夕食を食べ終えて以降、睡眠中もずっと絶食状態だったところに、朝食で栄養分を送り込むことにより体内時計を目覚めさせ、脳とからだに朝になったことを知らせているのです。

ですから、夜勤が明けて自宅に戻り、睡眠をとる前に朝食をしっかりとってしまうと、体内時計は朝になったと受け止め、自然の昼夜リズムとのズレの調整に入ってしまいます。そのため、朝食を終えて睡眠をとろうとしても寝つきにくい状態になってしまうのです。

たんぱく質が豊富で胃腸に負担をかけないことが条件

かといって何も食べずに空腹のままでは熟睡できませんから、当面の空腹感を満たし、なおかつ消化器系にあまり負担をかけないように、朝食は軽めにとるのがいいようです。

とかくパン類と牛乳程度といったものになりがちですが、むしろからだを温めてくれる具だくさん温スープや植物性たんぱく質が豊富なバナナやアボカドなども手軽でお勧めです。特に温スープのような温かい飲み物には、からだを温めて自律神経に作用し、リラックスさせる効果が期待できます。

GABA配合のノンカフェインコーヒーも

あるいは、GABA配合のノンカフェイン飲料「スピカフェ」をゆっくり飲み、ホッと一息ついてから床に就くと夜勤明けの睡眠をとりやすいという声を、このところよく耳にします。

スピカフェは、「ストレスの緩和」「睡眠の質の向上」「肌の弾力維持と健康を守るのを助ける」という3つの機能性(健康への効能)をもつうえに安全性も担保された機能性表示食品のノンカフェインコーヒーです。

コーヒー感覚でゆっくり一杯飲んでから床に就けば、「ぐっすり眠れるうえに目覚めもスッキリで次の勤務に向かうことができる」との声もあり、夜勤明けの睡眠を助けてくれる一杯と言えそうです。詳しくはこちらを読んでみてください。

ストレスの多い仕事に就いていると、夜になり床に就いても、または夜勤に備えて仮眠をとろうとしても、寝付けなかったり眠りが浅かったりすることが多い。そんなときは、GABA配合機能性表示食品のノンカフェイン飲料「スピカフェ」をすすめたい。

サーカディアン・リズムを意識した食事を

最近の栄養学の領域では、サーカディアン・リズムを意識して食事をすること、つまり従来の「何を、どのくらい食べるか」に加え、「いつ食べるか」を考えて食事をすることの大切さがアピールされ、朝食の重要性が再認識されています。この「時間栄養学」の考え方についてはこちらをご覧ください。

このところ注目の「時間栄養学」。体内時計が刻むサーカディアンリズムを意識して、「何を、どのくらい」に加え「いつ」、つまり「食べるタイミング」を考えて食事をすることをすすめる学問だ。まずは朝食に不足しがちなたんぱく質の話から。

「寝酒」の習慣はやめよう

なお、夜勤を終えて自宅に戻り眠ろうとしても、なかなか寝つけないときの対策として、「寝酒」に頼る方もいるようです。しかし寝酒は、寝つきをよくしてくれるものの、脳の休息やリフレッシュに欠かせないノンレムの深い眠りを浅くして、睡眠の質を低下させてしまいます。

寝酒の習慣が続けば、アルコール依存や肝障害のリスクもありますから、寝酒を睡眠薬代わりにするのはやめたほうがいいでしょう。詳しくはこちらを。

「ナイトキャップ」とも呼ばれる「寝酒」は寝つきをよくしてくれるが、脳の疲労回復に欠かせないノンレムの深い眠りを浅くし、アルコールの利尿作用によりトイレのために中途覚醒を余儀なくされる。加えて、アルコール依存やアルコール性肝臓障害のリスクも。

そのまま翌朝まで寝込まずに
一度起きて体内時計をリセット

空腹感が満たされたら、体内時計が覚醒しないうちにそのまま睡眠をとるようにします。くれぐれもスマートフォンやパソコン、さらにはテレビ画面などの強い光で体内時計を目覚めさせないことです。

また、室内は、目覚めたときに周囲の状況が判断できる程度の明るさが安眠には好条件のようですから、カーテンで遮って太陽光を入れないようにします。

いったん眠りに就くと、そのまま夕食時まで、あるいは翌朝まで寝込んでしまう方も少なくないようです。しかし、眠るのはできるだけその日の正午まで、遅くとも午後3時までにはいったん目覚めて体内時計をリセットしておくのがいいようです。

午後3時過ぎの昼寝は夜間の睡眠を妨げる

というのは、午後3時を過ぎてもそのまま寝続けていると、体内時計はその睡眠を夜間の睡眠として認識してしまうからです。その結果、夜間の睡眠が妨げられ、夜中に目が覚めてそのまま寝つけず、朝すっきり起きられない、熟睡感がない、となりがちなのです。

体内時計によるサーカディアン・リズムを狂わせないためには、夜勤明けに睡眠をとるとしても遅くとも午後3時までには一度起きること、その後少し早めの夕食をとり、食後2~3時間してからいつもより早めに就寝することで睡眠不足を解消するのがいいようです。

夜勤の日も朝に一度は起きる習慣を

なお、仮に夜勤明けの次の日がまた夜勤ということもあるでしょう。そんな日も、朝はいつもどおりの時間に起きてしっかり朝日を浴びて朝食をとり、そのあと夜勤に備えて1時間ほど仮眠することをお勧めします。

体内時計によるサーカディアン・リズムを乱さないコツは、いつも同じ時間に起きて同じ時間に食事をし、同じ時間に就寝することに尽きるようです。「夜勤の日も、極力このリズムを守るように工夫していればいいわけね」といったところで彼女との話は終わったのですが、参考にしていただけたら嬉しいです。