「全粒穀物」を毎日の食事に取り入れよう!

オートミール

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健康のために
毎日とりたい「全粒穀物」

国立健康・栄養研究所はこの度、国の内外でこれまで行われた多くの研究結果から導かれた科学的根拠に基づく「日本人の健康に良い食事」をまとめ、公式サイトで紹介しています。

「健康に良い」とは、病気になりにくい、病気を予防する可能性の高い食事という意味ですが、そこでは以下の6項目がリストアップされています

  1. 食塩(ナトリウム)は控えめにしましょう
  2. 全粒穀物を食事に取り入れましょう
  3. 果物、野菜を一皿プラスしましょう
  4. カルシウムを多く含む食品や乳製品をとりましょう
  5. 加工肉(ハム、ベーコン、ソーセージなど)は控え、赤肉(牛、豚などの肉)は少なめに、植物性のたんぱく質源(大豆製品など)や適量の魚介類をとりましょう
  6. 甘味飲料(炭酸飲料、ソーダ、エネルギー飲料、果実飲料など)は控えましょう

いずれも、「健康のために気をつけたい食事」として折りに触れすすめられていますから、多くの方が普段の食事で心がけていることと思います。ただ、「2」にある「全粒穀物を食事に取り入れましょう」についてはどうでしょうか。自らの食生活を振り返り、「あまり意識してこなかった」という方が少なくないのではないでしょうか。

ということで今回は、この全粒穀物について、どんな食品があり、どのような健康効果が期待できるのか、また今すぐ普段の食事に取り入れる方法について書いてみたいと思います。

全粒穀物の発酵性食物繊維が
腸内環境改善効果を高める

全粒穀物(ぜんりゅうこくもつ)とは、精白などの処理をしてない穀物のことです。私たち日本人の多くが主食にしているお米で言えば、よく食べているのは、玄米から外皮(ぬか)や胚芽などを取り除いた精白米ですが、精白する前の玄米は全粒穀物です。

ヨーロッパ諸国やアメリカなどで主食としてよく食べられているのは小麦やトウモロコシ、そして日本でも最近人気が高まっているオーツ麦(日本名は「えん麦(えんばく)」)などですが、いずれも全粒穀物です。

全粒穀物には、精白した穀物よりもビタミンB群や鉄、亜鉛、マグネシウムなどのミネラル、さらにはポリフェノールなどの抗酸化物質(動脈硬化予防、がん抑制、シミやシワを遅らせるなどのアンチエイジング効果、等々が期待できる)が多く含まれています。

栄養バランス抜群なのですが、全粒穀物の一番の魅力は、腸内環境の改善(腸活)やダイエット効果などが期待できるものの日本人には不足しがちな食物繊維が豊富に含まれていることです。しかも全粒穀物に含まれる食物繊維には発酵性の食物繊維が多く、大腸内で発酵して善玉菌を増やし、腸内環境の改善に大きな力を発揮してくれるのです。

「精製された穀物を全粒穀物に替えると体重増加が抑えられる」ことを実証した研究結果もあります。詳しくはこちらをご覧ください。

糖質制限に役立てたい
「オートミールごはん」

全粒穀物食品は数多くあります。日本人に馴染みの全粒穀物は玄米や雑穀類(アワ、キビ、ヒエなど)ですが、調理に手間暇がかかるという難点があります。

その点、たとえばとかく慌ただしい朝食に手軽に利用できるとして最近人気が増しているのが、オーツ麦を原料にした「オートミールごはんです。

この「オートミールごはん」は、「ごはん」とあるように、シリアル食品にありがちなパサパサ感がなく、お粥を若干硬くしたようなもちもちした食感が好まれているようです。レトルトカレーやお気に入りのふりかけをかけたり、ときには納豆やしらす干しと一緒に食べるなど、白米の感覚で食べることができます。

食物繊維が豊富(白米の6倍)なうえに糖質も控え目(白米の60%オフ)、エネルギーは白米の半分ですから、便秘でお悩みの方や低糖質ダイエットに挑戦している方、健康診断などで糖質を制限するようにすすめられている方は、主食にしている白米を「オートミールごはん」に替えてみてはいかがでしょうか。

「オートミールクッキー」や
「ポップコーン」を間食に

「オートミールごはん」の原料であるオーツ麦の食品にはクッキーもあります。「全粒穀物の栄養効果は魅力だが、白いご飯を食べないと食事をした気がしない」という方もいるでしょう。そんな方は、間食としてティータイムなどにいつも食べている菓子類をオートミールのクッキーに替えてみてはいかがでしょうか。

たとえば「オートミール×おからのグルテンフリークッキーは、糖質が通常のクッキーの約52%オフであるのに対し、食物繊維は約19倍と多く、このクッキー3枚で1日に必要とされている食物繊維摂取量の約半分、ほぼ10gをとることができるそうです。

また、「原材料はすべて植物由来」で「小麦・卵・人工甘味料・保存料・香料不使用」とのことですから、小麦や卵のアレルギーの方も安心です。1枚ずつ食べられるように個別包装になっていますから、バッグなどに入れて手軽に持ち歩き、小腹がすいた時などに食べることで全粒穀物をとることができるのも魅力です。

「ポップコーン」は自家製を

なお、オーツ麦ではありませんが、全粒穀物であるトウモロコシの実を炒って爆裂させ、塩などで味付けしたポップコーンも、間食用のスナック菓子としておすすめします。

その際ですが、市販の調理済みポップコーンではなく、たとえば購入しておいた「ポップコーン 豆」を電動のエアポッパー ポップコーンメーカー に入れるだけでできる自家製のポップコーンを、味付け用の塩分などを最小限に抑えるなど、トッピングによるカロリーや塩分オーバーにならないように気をつけてとるようにしてください。

「オーツミルク」なら
牛乳アレルギーでもOK

全粒穀物食品でもう一点、毎日の食事に取り入れていただきたいのが、牛乳アレルギーの方、また乳糖不耐症(牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする)の方も安心して飲むことができるオーツ麦を原料にした植物性のミルク、「 オーツミルクです。

「オーツミルク」は牛乳に比べてカロリーが低いうえに、牛乳の約2倍、豆乳の約6倍の食物繊維が含まれていて、ビタミンなどの栄養素も実に豊富です。

特に魅力は、鉄分が250mlに1.2㎎と豊富なこと。ちなみに牛乳に含まれる鉄分は「ほとんど含まれない」といわれるほど少なく、250mlに換算すると0.05㎎です。

貧血を思わせる症状があれば「オーツミルク」を

日本人の食事摂取基準(2020年)をみると、鉄の1日摂取推奨量は成人男子で7.5㎎、成人女子(生理あり)では10.5㎎となっています。

ところが、生理のある20~40代の女性の約65%は、体内にストックされている鉄分(貯蔵鉄)不足による潜在性鉄欠乏性貧血(いわゆる「かくれ貧血」)により、「わけもなく疲れやすい」「からだがだるい」「階段を昇ったりちょっと速足で歩いたりすると動悸や息切れがする」「頭が重く、気分もスッキリしない」等の、貧血を思わせる症状を自覚しているとの調査結果(厚生労働省 国民健康・栄養調査 2009年)があります。

貧血と診断されてはいないものの、このような貧血予備軍の状態にある方には、牛乳や豆乳に替えて鉄分が豊富な「オーツミルク」をすすめてみてはいかがでしょうか。

参考資料*¹:国立健康・栄養研究所~科学的根拠に基づく「健康に良い食事」について~