楽しみを創り出す「ダイバージョナルセラピー」
オーストラリアで50年ほど前に誕生した「ダイバージョナルセラピー」が、高齢者施設で働くプロの間で人気と聞く。そのキー概念は「自分らしく」「よりよく生きる」「独自性と個性の尊重」等々。楽しみながら生き生きと暮らす手助けをすることが脳の活性化効果も……。
オーストラリアで50年ほど前に誕生した「ダイバージョナルセラピー」が、高齢者施設で働くプロの間で人気と聞く。そのキー概念は「自分らしく」「よりよく生きる」「独自性と個性の尊重」等々。楽しみながら生き生きと暮らす手助けをすることが脳の活性化効果も……。
日本褥瘡学会学術集会で「薬剤誘発性褥瘡」という言葉を知ったと話す看護師の友人に触発され詳細を調べた。結果、鎮静薬による過鎮静の弊害として褥瘡ができるという話だとわかり一安心。高齢者に特徴的な薬剤有害事象として認識を高めていただきたい。
精神科医にして産業医である小山文彦医師による「話の聴き方」の本を紹介する。といっても、カウンセリングの手法やテクニックのハウツー本ではない。テクニック云々の前に、例えば人にはなぜ口は1つなのに耳は2つあるのか、といったことを考えてみてはどうだろうか。
医療行為やケアに宗教的配慮が必要なのは外国人に限らない。日本人でも信仰心から治療を拒むことはある。守らなければならない規律や習慣、食べ物の制限もある。その象徴である「エホバの証人と輸血」の問題を例に、宗教的配慮が必要な患者への対応をまとめた。
身体疾患で入院中の高齢患者にみられる混乱は認知症と判断しがち。だが、むしろ多いのはせん妄で発生頻度は30%とのこと。厚労省研究班による「一般医療機関における認知症対応のための院内体制整備の手引き」を参考に、せん妄リスク確認の方法をまとめた。
退院困難患者のなかには身寄りがない人が多い。特に患者の判断力が低下している場合は、成年後見制度の利用を検討することになろう。ただ、この制度では、被後見人である患者の意思が書類に明記されていないと退院支援の意思決定に後見人が関わることできないことを知っておきたい。
水銀に関する国際条約の発効や「水銀汚染防止法」の成立により、2021年以降は水銀血圧計も水銀体温計も製造、輸出入が禁止される。既存のものは引き続き使用できるが、長期使用に伴う弊害が測定値の精度を下げるリスクもあり、相応の対応が求められている。
患者や家族から無理難題を際限なく要求されて「怒り」を感じることもあるだろう。6割を超える看護師が、その体験をしているとの調査結果もある。怒りを感じながらその感情を抑え込んでいるのが現状のようだが、むしろいいかたちでケアに生かしては……。
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の普及が進まない原因の1つに、日本人の心性に馴染みにくいことがある。この点を重視した日本老年医学会が、日本人らしさを尊重したACP実践のための提言をしている。真意を語りにくい忖度文化も、ACPに影響!?……。
退院後の生活をイメージしてもらおうと、退院支援の一環として試験外泊を行うケースが増えている。その際、訪問看護を利用することができる。1回の入院につき1回、あるいは特例として2回のケースもある。利用は進んでいないようだ。その辺の話を訪問看護師に聞いた。
夜勤のある交代勤務者は、昼間に睡眠をとることを余儀なくされる。サーカディアンリズムの問題もあり、十分な睡眠をとることは難しく、特に雑音は難題だ。その対策の一つとして、「音のカーテン」と呼ばれるホワイトノイズの活用について、リスクも含めまとめた。
オピオイドなどによりがんの痛みが和らいでいても、急に強烈な痛みに襲われることがある。この突出痛には、予測可能なものもあれば予測不可能なもの、また定時鎮痛薬の切れ目の場合もある。そのタイプに応じて使われるレスキュー薬とアセスメントについてまとめた。
クリニカルパスが医療現場に導入されてそろそろ四半世紀。導入当初、看護が大事にしている「その人らしさ」、つまり個別性がパスに盛り込まれないのではないか、ケアそのものが通り一遍のものになってしまうのではないか、との懸念があったのですが……。
在宅に移行する患者には自立促進や介護負担軽減を目的に福祉用具の活用が勧められる。この福祉用具の選択、活用に精通した「福祉用具専門相談員」の存在をご存知だろうか。患者の病状や介護状況、生活環境を踏まえた助言の的確さの評価は高い。退院支援での連携を。
医療保険対応の訪問看護には「1日1回、週3日まで」の利用枠がある。患者の病気や状態によっては、この枠を超えて週4日以上、最長で28日利用できる場合がある。その際必要になる「特別訪問看護指示書」や対象となるケースについてまとめた。