新型コロナ感染状況のステージ判断に6指標




夏休み

感染状況ステージ移行の判断に
6項目の指標と数値を提示

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)は前回(7月31日)の会合で、新型コロナウイルスの感染状況を、感染が散発的に起きている段階から爆発的に拡大して緊急事態宣言が必要となる段階まで、4段階に分類する考えを示していました。

8月7日に開いた会合では、この4段階を「ステージ1」「ステージ2」「ステージ3」「ステージ4」と表現を改めることに決めています。

現在の感染状況がどのステージにあるか、また感染がさらに拡大してステージが移行したかどうかの判断は各都道府県知事が行い、ステージに応じた必要な対策を講じていくことになります。

「ステージ4」は緊急事態宣言の発令を考える時期

ただし、最も深刻な「ステージ4」について、尾身会長は、
「理論的には、緊急事態宣言の発令を検討する時期と言える」と説明。

この場合のステージ判断は、
「間違いなく国の役割となるだろう」と、説明しています。

いずれのステージについても、判断をより適正かつ迅速に行うための指標として6項目を、それぞれの具体的な数値を設定し、公表しています。

今日はそのポイントを紹介します。

病床の逼迫具合や
1週間のPCR検査陽性率

感染状況のステージとしては、以下の4段階が示されていました。

【ステージ1】
感染者の発生は散発的で、医療提供体制に特段な支障がない段階
【ステージ2】
感染者が徐々に増えていて、医療提供体制への負荷が蓄積しはじめる段階
【ステージ3】
感染者が急増していて、医療提供体制に支障が発生しないよう対応を講じる必要がある段階
【ステージ4】
爆発的な感染拡大
医療提供体制が深刻な機能不全に陥らないよう対策を講じる必要がある段階
(緊急事態宣言の発令が必要)

感染レベルが次のステージに移る予兆を早期に察知して先手の対応を打つ判断指標として今回提示されたのは、以下の6項目です。

  1. 病床の逼迫(ひっぱく)具合(最大確保病床の利用率)
  2. 療養者数(人口10万人あたり)
  3. 直近1週間の(検査)陽性率(陽性者数/PCR検査数)
  4. 1週間単位の新規感染者数(人口10万人当たり)
  5. 直近1週間とその前の週の感染者数の比
  6. 感染経路が不明な感染者の割合

大都市圏では救急搬送の受け入れ状況も考慮

なお、大都市圏については上記指標に加え、
⑴ PCR検査による陽性者の受け入れ先(ホテル等の療養所、あるいは病院)が見つけにくいなど救急搬送が困難だった件数や、
⑵ 発症から診断までを要した日数、
なども参考に判断するとしています。

「ステージ2」から「ステージ3」へ移行と判断するとき

たとえば、現在多くの都道府県では「ステージ2」の、感染が漸増、つまり徐々に増加している状況にあると判断されています。

この状況から、感染が急増している「ステージ3」に入ったと判断する指標の具体的数値の「目安」として、分科会は以下を示しています。

  1. 「病床の逼迫具合」は、患者向け、あるいは重症患者用の病床として最大確保できる病床の20%以上が埋まっている、あるいはその時点で確保できている病床数の25%以上が埋まっている
  2. 療養者数(入院患者と宿泊施設や自宅で療養している人の数)が人口10万人あたり15人以上
  3. PCR検査の陽性率が10%
  4. 新規感染者数が1週間で人口10万人あたり15人以上
  5. 直近1週間の感染者数が前の週より多い
  6. PCR検査による陽性者のうち感染経路が不明な人の割合が50%

「ステージ4」で緊急事態宣言の発令が必要となるのは

さらに、感染が爆発的に拡大している「ステージ4」に入ったと判断して、緊急事態宣言の発令が必要と判断する指標の数値としては、以下をあげています。

  1. 病床の逼迫具合は、最大確保病床数の50%以上が埋まっている
  2. 入院患者と療養者の数が人口10万人当たり25人以上
  3. PCR検査の陽性率が10%
  4. 1週間の新規感染者数が人口10万人たり25人以上
  5. 直近1週間の感染者数が前の週より多い
  6. 感染経路が不明な人の割合が50%

指標を総合的に判断して先手の対応を

この指標となる具体的な数値の解釈について、尾身会長は会見で、「数値はあくまでも目安である」ことを強調したうえで、次のように訴えています。

「今回示したどの指標も、感染状況全体のごく一部を見ているにすぎない。複雑に絡み合う状況を総合的に見ることが感染状況の実態把握に近づく道であり、くれぐれも数値だけが独り歩きしないように注意してもらいたい」

西村康稔経済再生担当大臣もまた、
「指標はあくまでも目安であり、1つの数値だけで機械的に判断するのではなく、総合的に判断して、機動的、積極的に、先手先手で対応していく必要がある」
と話し、国としても各都道府県とこれまで以上に緊密に連携をとっていく方針であるとの意向を明らかにしています。