看護師の風邪予防は飲む点滴と食べる風邪薬で




風邪予防

「新陳代謝を上げる食事」で
免疫力を高める

今年もまた風邪の季節がやってきました。
暖冬だった昨年の冬とは異なり、これから迎える冬はより厳しい寒さになるとのこと、早めに風邪対策をしておく必要がありそうです。

看護師のあなたならご承知でしょうが、風邪の原因は約90%がウイルスで、残りの約10%が細菌による感染です。

ウイルスによる風邪には抗生物質は効きませんから、風邪ウイルスの侵入を防いでくれる、あるいは侵入してきたウイルスと戦ってくれる免疫システムがきちんと働くように、体調を整えておくことが一番の風邪対策です。

まず取り組みたいのは、新陳代謝を活発にして血の巡りをよくし、免疫力のおおもとである白血球、とりわけリンパ球の働きを活性化させることです。

その方法には、運動を筆頭にいろいろありますが、基本となるのは、からだを温めて細胞の働きを活性化させることです。
その意味で、エネルギー源を送り込んでいる毎日の三度三度の食事で何を食べるかが、とても重要になります。

体熱を発生させやすい
「たんぱく質」を積極的に摂取

「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」は三大栄養素ですが、このなかで新陳代謝を活性化させるパワーが最も大きいのは、「たんぱく質」です。

食事をすると、からだがポカポカと温かくなります。
これは、「食事誘発性熱産生」と呼ばれる現象によるものです。
つまり、食事として摂った栄養素を消化、吸収するのに必要なエネルギーが発生してからだが温まるわけです。この熱の発生が最も活発化するのは、たんぱく質を摂ったときなのです。

食事により誘発される熱の産生が多ければ多いほどからだが温まりますから、肉や魚、牛乳、さらには豆腐などの大豆類を多く摂ってたんぱく質をたくさん送り込めば、新陳代謝を上げることができます。

特に朝食に摂るたんぱく質は効果的です。
しかもそれを具だくさんの温スープのように温かくして食べればからだはさらに温まり、新陳代謝はいっそう活性化して、風邪の予防効果が高まることになります。

「飲む点滴」甘酒パワーで
風邪に負けないからだづくり

もう一点、からだを温めて新陳代謝を上げるためには腸内環境への視点も大切です。
腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて腸内環境が乱れると、腸内の血行が滞り、便秘や下痢が起こります。この状態は全身の新陳代謝にもマイナスに働き、免疫力の低下を招いて風邪をひきやすい状態になってしまいます。

この状態を改善するには、「発酵食品」を意識して多めに摂るといいようです。
発酵食品とは、このところすっかり有名な乳酸菌をはじめ、納豆菌、麹菌、酵母菌などの微生物を使って発酵させた食品です。

納豆やヨーグルトはその代表食品ですが、味噌、しょう油、お酢、みりんなども微生物による発酵調味料です。昔から「飲む点滴」として親しまれている甘酒も、米と米麹から作られる発酵飲料です。

この甘酒については、「アルコールは苦手だから」と、はなから敬遠してしまう人が多いようですが、数あるなかには「アルコール0%」で、なおかつイソフラボン効果も期待できる 糀甘酒 もありますから、是非活用されたらいいと思います。

発酵食品・飲料は、たんぱく質の分解成分であるアミノ酸やビタミン類が豊富で、腸内細菌の働きを活発にして栄養分の消化吸収を助ける効果が期待できます。結果として新陳代謝が上がり、風邪をひきにくいからだづくりにつながります。

風邪予防効果が期待できる
春菊の「β-カロテン」

ところで、風邪対策に欠かせない栄養素として多くの人がとっさに思い浮かべるのはビタミン類ではないでしょうか。
なかでも「ビタミン」については、「風邪の予防や治療のためには大量のビタミンを摂るといい」と思い込んでいる方も多いようですが、本当のところはどうなのでしょうか。

確かにビタミンCには、活性酸素を抑える抗酸化作用や白血球の活性化を促して免疫機能を高める作用があります。ただ、風邪に対する直接的な予防効果としては科学的根拠に乏しく、賛否両論あるのが現状のようです。むしろ風邪予防への有効性が科学的に確認されているビタミンは、色鮮やかな緑黄色野菜の色素として知られる「βカロテン」です。

βカロテンは、これからの鍋料理には欠かせない「春菊」に豊富に含まれています。
その含有量は、βカロテンが豊富なことで知られるにんじんには及ばないものの、ほうれん草やかぼちゃ、小松菜と並んで、野菜の中ではトップクラスです。

βカロテンは体内でビタミンAに変わり、視力の維持や毛髪の健康維持、皮膚の状態を整える働きをしています。さらに最近になり、皮膚のみならず喉や気管支などの粘膜を保護して、風邪やインフルエンザなどの細菌やウイルスが体内に侵入しないように防御する作用、さらには免疫力を高める作用もあることがわかってきました。

古くから春菊は、「食べる風邪薬」として重宝がられていたとのこと。
その所以は豊富なβカロテンにあったようです。
これからの寒い時期、家族や同僚の看護師さん等と湯気の立ちのぼる鍋を囲むのは至福の時です。鍋料理の名脇役である春菊をたっぷり摂って、風邪予防に役立てるというのはいかがでしょうか。

からだを温めてくれる生姜も活用を

ところで鍋料理といえば生姜が欠かせないという方は少なくないでしょう。
この寒い時期、起床時や就寝前、また日中のティータイムにも、からだを芯から温めてくれる生姜湯を愛飲している方も多いのではないでしょうか。私もその1人です。

ただ、その都度生の生姜を洗って、すりおろす手間はなかなか大変。チューブ入りのものもなんか頼りない。そこで最近愛用しているのが、温効生姜 と呼ばれる乾燥生姜です。

高知県の四万十川周辺で採れた生姜だけを使っていますから、安心なうえに、1包に丸ごと生姜が1個分というすぐれもの。いろいろな飲み物に入れて飲むとすぐに、冷たかった手足も温まってくるのを実感することができます。風邪予防に、冷え性対策に是非一度お試しを!