抗がん剤の職業性曝露防護策は万全ですか
がん看護の深刻な課題として、「抗がん剤によるばく露リスクをいかにして防ぐか」がある。これについては、やや欧米に遅れをとったものの、最近になり防護ガイドラインなども作成され、予防策が普及しつつある。その概要を紹介する。
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がん看護の深刻な課題として、「抗がん剤によるばく露リスクをいかにして防ぐか」がある。これについては、やや欧米に遅れをとったものの、最近になり防護ガイドラインなども作成され、予防策が普及しつつある。その概要を紹介する。
乳がんなどの化学療法に使用される抗がん剤には、手足の感覚鈍麻やしびれなどの末梢神経障害を副作用として起こすものがある。この予防に、手足を冷却して末梢への血流を減少させる方法が有効であることが研究により実証されている。その方法を紹介してみた。
「笑い」に免疫力を高める効果が期待できることは欧米での実験で確認されている。日本でも初めて、その実証研究がお笑い芸人の協力を得て行われ、その効用が確認されている。研究対象はがん患者だったが、認知症をはじめとする他の患者にも応用できそうだ。
がん治療によるアピアランス(外見)上の変化は、美容上の問題にとどまらず、がんサバイバーシップの観点から、重要なケア上の課題である。この度、国立がん研究センターの研究班が刊行したケアの手引きを紹介し、がん看護での活用を促したい。
がん治療を受けながら仕事を続けることを希望する患者が増えている。国はその支援策を手引書にまとめ、がん治療中でも無理なく仕事を続けられる体制整備に力を入れている。職場の受け入れや家族の理解に課題が残るなか、看護に求められる支援をまとめた。
医療分野における遺伝子解析技術の進歩には目を見張る。遺伝にまつわる意思決定支援を看護師に求められるケースもこの先増えることが予想される。誕生した5人の遺伝看護専門看護師はその先陣だが、遺伝診療の特殊性は看護師なら認識しておきたい問題だ。
がんになってもその人らしさを失わずに治療を受けつつ日々の生活を続けていくうえで、大きな力となるのはがんサバイバー自身の「情報リテラシー」だと言われている。意思決定などの場面において、その情報リテラシーを高める支援が看護師に求められている。