
看護における「傾聴」は聴くだけで終わらせない
「傾聴すること」は、看護現場で日常的に行われている。ただ、それは、ただ相手の話を聴いていればいいというものではないだろう。精神看護専門看護師の平井元子氏は、聞き手として話し手に返していくことがあるという。
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「傾聴すること」は、看護現場で日常的に行われている。ただ、それは、ただ相手の話を聴いていればいいというものではないだろう。精神看護専門看護師の平井元子氏は、聞き手として話し手に返していくことがあるという。
保釈中の元看護師が訪問先で窃盗事件を起こした件が報じられ、訪問看護への信用失墜の声がチラホラ聞こえてくる。訪問介護を訪問看護と誤報されたこともあるが、訪問看護ニーズが高まっている折だけにことは深刻だ。看護職の免許に関する行政処分はどうなっているのだろうか。
従来の褥瘡に代わり「医療関連機器圧迫創傷」に注目が集まり、予防策の徹底が求められている。日常的に使用頻度の高い酸素マスクやカテーテルなどに接触する部位に発生する圧迫創傷は、医療スタッフの心がけ次第で予防可能である。その実態と予防策のポイントをまとめた。
身体拘束を防ぐ取組みについては、厚労省の「身体拘束ゼロへの手引き」よりも日本看護倫理学会の「身体拘束予防ガイドライン」がより実践的として、医療現場はもとより介護現場でも活用する施設が増えていると聞く。何がどう実践的なのか、改めて見直してみた。
訪日外国人は増加傾向にある。併行して医療機関を訪れる外国人旅行者も大幅増となるとの見通しのもとに公表された「外国人患者受入れのための医療機関向けマニュアル」を参考に、社会問題化している医療費トラブルの防止や感染症対策、宗教上の問題を中心にまとめた。
意思決定できないうえに、それを託せる身寄りがない人は増えている。本人の意思を尊重した医療・ケアを提供するのが容易ではなくなっている現状を踏まえ、医療現場における身寄りがない人の意思決定支援ガイドラインがまとめられた。そのポイントを紹介する。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の取り組みがスタートして5年だが、思ったほどは普及していない。いきなり「もしものとき」の話をすることに原因があるのではないかとの考え、ACPのそもそもの目的に立ち返ってみて気づいたことを書いてみた。
認知症であっても本人の意思を尊重して尊厳を守りたい、との思いから、認知症の人の意思に近づく努力が続いている。が、どこまで本人の意思に沿えているかの課題が残るなか、その手立てを示すガイドラインが公表されて1年が経つ。その活用は進んでいるのか……。
「カフェ・デ・モンク」と呼ばれる移動喫茶室で宗教者らが悩める人びとの苦悩に耳を傾ける活動が広がっている。この活動の生みの親である臨床宗教師の金田僧侶は、傾聴のコツを「ただ聴くことではなく、相手の物語を共有しようとすること」と説いている。
「近代看護の母」として知られるナイチンゲールだが、実は統計学領域でも優秀な先駆者だったことが、厚労省の不正統計問題に絡み、改めてクローズアップされている。あのクリミアの戦地における活躍一つ見ても、看護研究が国を動かすこともあり得るのだと……。
このところ長く生きることができるようになった反面、治療やケアについて自分で意思決定できないために、家族により代行されるケースが増えている。その場合の「家族」はどう定義されているのか。意思決定プロセスに関するガイドラインを参考に考えてみた。
動脈硬化や高血圧など生活習慣病予防の食事・生活指導に「患者の嗜好品」を取り入れる動きが出ている。たとえば「高カカオチョコレート」だ。嗜好品外来の開設に学び、看護にも、患者が「できること」として嗜好品への視点の大切さを伝えたい。
話し下手を気にして,「自分は看護師に向いていないのでは」と考える例も少なくない.しかし,話し上手よりも聞き上手のほうがむしろ対人力は高いとされる.聞き上手に徹することで,話し下手を克服してほしいと提案する.
エンド・オブ・ライフケアの一環としてアドバンス・ケア・プランニングへの看護のかかわりが求められるようになっている。その際、患者がおひとりさまの場合に増えている「最期のその先の葬儀について知りたい」への支援について、まとめてみた。
地域ケアチームと連携していく際の共通語として「国際生活機能分類」、通称「ICF」の理解が欠かせなくない。健康状態からもたらされる生活機能の状態のことだが、このICFの視点は、看護が大事にしている「その人らしさ」への視点と一致している。