「寝起きの腰痛」に悩まされていませんか?




モーニングコーヒー

勤務中は気にならないのに
睡眠中や寝起きに強い腰痛が……

多くの看護師さんを悩ませている腰痛ですが、とかくその原因については「職業性の腰痛」とのみ考えがちではないでしょうか。

勤務中に、前かがみの姿勢や腰をひねる動作、持ち上げる動作など、腰回りの骨や筋肉を中心に、からだ全体に過度の負担がかかるケア動作をとることが多く、その負担の積み重ねが腰痛を引き起こしているというわけです。

かくして看護師さんの腰痛対策は、日々のケア動作にボディメカニクスを積極的に取り入れ、腰への負担を最小限に抑えることに力が注がれることになります。
そしてこの方法は、腰痛対策の一つとして確かな効果を上げていると言えるようです。

ところが、看護師さんを取材させていただくなかでちょっと気になるのは、同じ腰痛でも「勤務中はほとんど気にならないのに、朝になって目を覚ますと、腰が痛くて起き上がれないことがよくある」といった声を多く耳にすることです。

このような声のなかには、「寝起きの激しい腰痛で朝から憂うつな気分になり、日中もその重い気持ちを引きずってしまう」とか、「寝起きだけでなく睡眠中も腰が痛くて目が覚めてしまい、熟睡できない日が続いている」というように、腰痛が睡眠を妨げているケースも少なからずあるようです。あなたはいかがでしょうか。

睡眠中に体圧が腰回りに集中し
寝起きの腰痛を引き起こす

目覚めて起き上がろうとしたときに腰に痛みを感じることが続くと、おそらく多くの人は「敷いているマットレス(布団)が自分のからだに合っていないからではないか」と、まず考えるのではないでしょうか。

何しろ私たちは、多少の個人差はあるものの、おおむね1日の4分の1以上の時間を睡眠に当てています。この睡眠中、ずっと同じ姿勢でいる人はまずいないでしょう。
少ない人でも、一晩に20回は寝返りを打っていると言われています。

寝返りを打つことにより、睡眠中にからだにかかる重力を分散させて、一カ所に負担が集中するのを防いでいるわけです。同時に、寝返りをしてからだを動かすことには、血液やリンパの循環をよくして、痛みの元となる疲労物質が溜まるのを防ぐ効果もあります。
看護師さんならよくご承知の、褥瘡予防と同じメカニズムです。

からだを点で支えて体圧を分散させ腰痛を防ぐ

敷き寝具としての布団やマットレスが軟らかすぎて反発力の低い、いわゆる「低反発」タイプの場合、睡眠中のからだの安定感が欠けるうえに、腰から臀部の部分が沈み込んでしまい、自然な寝返りが打ちにくくなります。
結果として、からだの表面にかかる圧力(体圧)が腰回りに集中してかかりやすくなり、その負担が睡眠中や寝起きの腰痛につながりかねないということになります。

一方、高反発タイプの敷布団やマットレスには、腰から臀部の部分が沈み込みにくく、睡眠中の自然な寝返りを妨げないといったメリットがあります。
結果として、睡眠中や寝起きの腰痛につながりにくいと考えていいでしょう。

最近は、【エアキューブ】 特殊立体凹凸構造マットレス のような、自然な寝返りを打ちやすい硬さにしてあるうえに、表面が凹凸の立体構造になっていて、からだを点で支えることにより、体圧が分散されるように設計されたマットレスもあります。
これなら腰回りに集中して負担がかかる心配がないうえに、点の刺激が血行促進をもたらして寝起きの腰痛を防いでくれます。

腰枕で脊椎の自然なカーブを保ち
寝起きの腰痛を防ぐ

睡眠中や寝起きに襲われる腰痛の原因が敷いているマットレス(あるいは布団)にあることがわかっても、マットレス類は比較的高価なものが多く、すぐに買い替えるのはそう簡単ではないでしょう。また、取り替えるにしても、使い古しを粗大ごみに出すなどの手間も結構厄介です。

そのため「まあ、しばらくはこのままでいいや」となりがちなのですが、簡単に諦めないでください。最近では、体圧を分散して自然な寝返りを助けてくれる 腰枕 三角クッション低反発腰枕 が開発され、比較的手頃な値段で手に入るようになっています。

ご承知のように、私たちのからだの支柱である脊椎を横から見ると、頸椎と腰椎が前方にカーブし、胸椎がやや後方にカーブして、全体としてS字状になっています。
このカーブに乱れが生じると、体圧のかかり具合が不均衡になり、からだの一部分、とくに腰椎部分に過度の負担がかかってしまい、睡眠中や寝起きの腰痛につながりかねません。

そこで、マットレスに横になったときに隙間ができ、からだの重みで沈んで過分な負担がかかりやすい腰の部分に、低反発の柔らかい枕を入れてサポートしてあげるわけです。
これにより脊椎の自然なS字状のカーブが保たれることになり、無理のない姿勢で眠り、自然な寝返りも打てるようになります。

腰枕を足の疲れやむくみの軽減に流用

この腰枕は、1日中立ちっぱなしで足が疲れ切ったときなどに、足元を少し高くして休息する、あるいは眠る足枕としても流用することができます。
下肢の疲労回復はもちろんのこと、むくみの軽減効果も期待できます。

なお、腰枕には、マットレスの上に置くタイプとは別に、お医者さんのふんわり腰まくらのようにベルト状になっていて、腰に直接巻くタイプもあります。
自分は寝返りが激しく、マットレスの上に置くタイプは位置を固定できないのではないかと心配な方は、巻くタイプの方が落ち着いて眠ることができそうです。

骨の健康をキープする栄養成分の補給も

なお、腰痛の発生には骨の健康状態も大きく影響します。
特に女性には、骨密度の低下により骨がもろくなるという問題があります。
これは更年期世代の方だけでなく、スリム願望から減食ダイエットの経験がある、あるいは現在減食中という方にも共通する骨の健康リスクです。

骨の健康をキープしていくには、毎日の食事でカルシウムやマグネシウム、ビタミンDなどをしっかり補給していく必要があります。
この点については、日を改めて記事にまとめてみたいと考えています。

なお、睡眠中の腰痛軽減効果が期待できるとしてあの日野原重明医師も、生前ずっと習慣にしておられたと聞く「うつぶせ寝」については、こちらの記事を参照してみてください。

健康長寿を全うして105歳で逝去された日野原重明医師が、健康法の1つとしてうつぶせ寝を続けていたことはご存知だろうか。睡眠中に横隔膜を動かすことによりさまざまな健康効果が得られ、熟睡もできることを体験され、患者にも看護師にも奨励している。